ピロリ菌について

ピロリ菌は胃の粘膜に感染する細菌で、50歳以上の方の感染率は20〜40%程度です。
ピロリ菌感染は胃潰瘍・十二指腸潰瘍の原因になり、除菌すると発症や再発が抑制されることが分かっています。

大部分の感染者は無症状ですが、高い確率で慢性胃炎になります。
ピロリ菌と胃がんは密接に関連していると言われており、陽性の場合は除菌療法を行うと胃がんの予防効果があると言われています。

診断・治療の流れは以下のとおりです。
ピロリ菌感染を疑われた方、バリウム検査で慢性胃炎を疑われた方は、内視鏡検査(胃カメラ)を受けていただき、慢性胃炎があるかどうかを確認し、ピロリ菌検査も行います。

もし陽性であった場合は、除菌療法をお勧めしています。
抗菌薬除菌療法では「胃酸を抑える薬」1種類と「抗菌薬」2種類を朝夕2回、1週間内服していただきます。
内服終了後、4週間以上(可能なら6週間以上)あけて、再度ピロリ菌検査を受けていただきます。
もしピロリ菌が除菌されなかった場合は、二次除菌といって、異なる薬の組み合わせで再度除菌療法を受けていただきます。2回の除菌療法でほとんどの方が除菌成功となります。

健康診断や人間ドックでピロリ菌感染を疑われた場合、バリウム検査で慢性胃炎を疑われた場合はご相談ください。